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「木育への想い」2

「木育への想い」1

木育建築のススメ 前へ
 

 

 

「木育への想い」1

〜木と触れあい、木に学び、木と生きる〜
木育がスタートして10年の歳月が流れた。北海道を発祥の地としてスタートした木育は全国的にシェアされ、広がりを感じている。
生活の中にどれだけ浸透するかが「木(もく)」自体のテーマで、公共施設での建築を始めに食器や家具など家庭の中でも使われる。「木育」を浸透させるために、イベントを活用して広めて来たのが今までの歩みと言えるだろう。だからこそ全国的な広がりを持てたと思う。でも、これからはまた別の進め方を考えなければならない。

基本的に子ども相手に広げられる展開と思われがちな「木育」ではあるが、実際は森づくりから建築などのエンドユーザーまでが「木育」のすべてである。言わば生活の一部になっているものであるが、生活への実感はまだ備わっていないのかもしれない。 これから進む方向は?自分の想いを書き表してみる。

自作のジグゾーパズル


■「普段着の木育」を実践できるか

生活の一部として「木育」が入ってくるということは決して構えたりしない、一時のイベントで終わらせないことがまず必要条件だろう。
一般的には「木」は大好き、「自然」も大好きという人が多いのだけれど、本当に自然というものが好きなのかどうかはわからない。嫌いと言えば変な目で見られるという思いが、言わせているだけかもしれない。本当に好きなら、何故いまだに経済発展だけを選択するのか。一部の利権者の思惑のために全て消されてしまっているのではないか。あらゆる動きが矛盾した中で進んでいないか。子どもたちが理解しても、大人が「木育」の大切さを理解していなければ、育ったものも枯れてしまう結果になる。

自分がこれまで展開してきたのは「大人の木育」。
一度に数人の方しか参加していただけないのだが自宅や私の森にお招きし、大人自らが創作したり作業をしたり自分の肌で感じてもらうことがアプローチと考えているからである。ただ、子どもたちを無視しているわけではない。イベントの開催があればなるべく参加して、子どもたちと楽しむようにしている。地域的な広がりは感じているが、階層的な広がりも必要。子どもも大人も老人も。すべての人たちを網羅することが重要だろう。

基本的に、飾らない、普段通りの生活に如何に入り込むか。気軽に声を掛けながら、木(もく)と森と親しめるような形づくり。ハードルは高いかもしれないが地域というコミュニティをフル活用しながら、横だけでない縦のつながりを考えることがポイントになる。以前訪ねたことのある幼稚園では、幼稚園の下の施設が老人の施設で縦のつながりを意識した施設づくりも行われていた。気軽にものを作ったり、イベントではない森づくりに参加できるようなスタイルを確立すれば、世代をつなぎ地域的な広がりも持つことができる。

ジグゾーパズルで遊ぶ


私の森の木でモノづくり

 

北海道水産林務部道有林課
 齊藤文美