木育はつながりのキーワード
「緑」の世界にも「茶」の世界にも縁遠いところで暮らしていた私は、木のおもちゃを使った活動をしている団体の代表として、北海道が行った木育推進プロジェクトチームに参加しました。平成16年秋のことですのでもう7年も前のことです。それがきっかけで木育ファミリーにも参加し、運営委員まで務めているのですが、相変わらず「緑」も「茶」もわからないことばかりで、街路樹の名前はなんとか浮かぶけれど、実際に森の中に入るとさっぱり木の名前がわからなくなってしまうという状態です。でも丁寧に振り返ってみると、「木育」という世界に出合ったことで、いろいろな事柄を関連させて考えたり、感じたりするようになったように思います。
以前は「人工林」「天然林」の区別も「里山」の意味も知らず、ただ頑なに「木をきることは悪」だと思い込んでいましたし、「木のおもちゃは○、割り箸は×」という感じで、物事をばらばらに捉えていました。「木育」の世界に出合ったことで、「様々なことはつながって存在し、問題も課題もつながっている」と考える習慣がついたことが7年間の成長でしょうか。最近は「森林」や「環境」という分野の本も時々手に取るようになり、書店で覗くコーナーが増えました。これも「木育」に出合ったことでつながった世界です。
まだまだ五感で感じるよりも頭で考えてしまう私の木育ですが、ゆっくりと、身近なところで「あれも木育、これも木育」を続け、いつの日か「緑」の世界にも「茶」の世界にも遠いところにいると思い込んでいる(私のような)大人と「木育」をつなげる活動ができたらと思います。
NPO法人 北海道子育て支援ワーカーズ 長谷川敦子
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