赤ちゃんからの木育
私はおもちゃコンサルタントです。次男妊娠中におもちゃコンサルタントの存在を知り、通信教育で様々な側面からおもちゃについて学び、半年間で資格取得しました。当時は北海道での資格取得者はまだ少なく、必ず聞き返されたものでした。現在は人数も増え、有志で北海道グッド・トイ委員会も立ち上げました。それぞれに自分の地域で活動を広めており、大分定着してきたように感じています。
おもちゃコンサルタントを養成している認定NPO法人グッド・トイ委員会は、2010年に林野庁補助事業である「赤ちゃん木育広場・木育寺子屋」をスタートしました。その知らせを聞いてぜひやってみたいと思った私は早速東京の説明会に出向き、北海道に木育セットが届きました。具体的には月1回程度、自宅サロンにて赤ちゃん連れのママたちと木のおもちゃで一緒に遊びながら「木育とは?なぜ木のおもちゃがいいの?」といった話を伝えています。木育との関わりが深まるにつれて、自分の中でもっとちゃんと勉強し、正しい知識を、みなさんが興味のもてる一番いいかたちで、ママと子どもたちに伝えたいという気持ちが強くなっていきました。
「木育」という言葉が生まれ、少しづつ育っていることはおもちゃコンサルタント仲間の長谷川さんのお話でスタートの時から知っていました。でも当時は自分の子どもがまだ赤ちゃんで参加することができませんでした。 「木育はつながりのキーワード」、これは人と人だけでなく、時間をつなぐものでもあるのではないでしょうか。「いつか木育に関わりたい」という私の思いは、数年を経てこのようなかたちで自然に実現しました。
現在木のおもちゃをなめて遊んでいる子どもたちはきっと自然の豊かさに再会する日が来るでしょう。私自身、とても自然が豊かな幼稚園で育ちました。友達と遊んだやわらかな土、森の香り、見上げれば緑、特にあたり一面木が見える坂の真ん中が私のお気に入りでした。自分の子どもにもそんな経験をさせたくて、ふたりとも森の中の幼稚園に通わせていました。木が育つには時間がかかるように、木育の心は世代を超えて育てていくものだと思っています。自分が受け取った自然の豊かさを次の世代の子どもたちへ。こうして脈々と続けていくことが大切なことなのかもしれません。
北海道グッド・トイ委員会 代表 菊地三奈
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