升升半升(益々繁盛)!
「3びきのこぐま」と木造建築
人の心に木を植える 前へ
 

 

 

升升半升(益々繁盛)!

ある晴れた日のフリーマーケット、活気に惹かれて立ち寄ったところ、一つの古民具に出会いました。それが写真の一升枡(いっしょうます)。

升(枡)は日本で使われてきた容量の単位で約1.8リットル。お米やお酒の一合(いちごう)の10倍です。
私がそれを手にとって店主に根掘り葉掘り聞いていると、一人のお爺さんから「懐かしいねえ、昔は“益々繁盛”を願って大黒様を枡に入れて飾ったものだ。「用穀一升」の「定(正)」の字が刻印されているから本物だ」と教えてもらいました。さらに金具が回してあるものは高価なものだったそうです。
  皆さんは「二升五合(にしょうごんごう)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは『ますます(升升)繁盛(半升)』や『商売(升倍)繁盛(半升)』を意味するそうで、江戸時代から縁起が良いと商人達にもてはやされ、老舗のお店では店先にこのような札がかけられている所もあるそうです。現代にも通じる江戸の感性は素晴らしい!そして、控え目に宿る記憶を支えているのは、いつも、“木”だということも。まさに、木の文化のレッドデータ(絶滅が危惧される)道具ですね。

(財) 北海道農業企業化研究所  岩井 宏文