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「木育で生物多様性を保全せよ!」3
根井さんの「もくいく育児日記」29

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「木育で生物多様性を保全せよ!」3
            〜 そもそも生物多様性とは?

前回は、「生物多様性」についてざっくり解説しました。今回は、生物多様性が直面している危機についてお話したいと思います。
日本には、生物多様性を保全し持続可能に利用するために国が策定した「生物多様性国家戦略」というものがあります。戦略というとちょっと恐ろしいですが、要は生物多様性に取り組む上での計画書のようなものです。数年毎に更新され、現在は「生物多様性国家戦略2012−2020」という名前になっています。その中で、日本の生物多様性は4つの危機に直面していると言われています。

 

第1の危機は、「乱獲・違法採取などの人間活動や開発による影響」です。これは昔から生き物に対する直接的な悪影響として指摘されてきました。
第2の危機は、「自然に対する働きかけの減少による影響」で、これはちょっとわかりづらいですが、手入れがされなくなった人工林の荒廃や、耕作が放棄された農地などが挙げられます。個人的には木育と最も関わりの深い危機だと思っており、今後のコラムでも掘り下げていきたいと思います。
第3の危機は、「外来生物など人間に持ち込まれたものによる影響」です。アライグマによる農作物被害やウチダザリガニ、セイヨウオオマルハナバチなどの外来生物が北海道内でも問題になっています。
第4の危機は、「地球温暖化などによる影響」です。温暖化により北海道は雪解け時期の変化や台風の増加などが心配され、生き物に対してもじわじわと取り返しのつかない影響を与えるおそれがあります。

生物多様性は、これら4つに代表される危機に直面しており、その対策が急務となっているのですが、その話は次回以降にしたいと思います。

 

今回は、生物多様性の危機について解説しました。実は今月7日に、内田洋行さんのユビキタス協創広場U−calaで行われた“北の「木」づかいフォーラム”で、今回の話を含めて木育と生物多様性についての発表を行いました。タイトルは、「企業、そして一技術者として木育に取り組むということ〜木育で生物多様性を保全せよ〜」と、本コラムと同じサブタイトルをつけました。ご来場頂いた方、ありがとうございました。業界のトップリーダーが発表される中、拙い発表で恥ずかしかったのですが、木育と生物多様性について、少しはアピールできたかなと思っています。これからも頑張ろうという気持ちにさせていただいたフォーラムでした。

(株)ドーコン生物多様性推進チーム・木育マイスター
中村 裕