根井さんの「もくいく育児日記」27
〜ぼくの椅子 穂別でのグリーンウッドワーク体験の末、私たちは「ゴッホの子ども椅子」の完成を見ずに帰宅した。私たちが製作に混ざっていたのは椅子の骨格を仕上げるまで。その後、座面を縄で編んでいく。これまた骨の折れる作業が残っていたのだが、複数の参加者の労によって完成に至ったそうである。そんな合作の椅子であるが「息子に椅子を作りたい!」と意思表明していたこともあって、完成した椅子を我が家に進呈していただけることとなった。
郵送された箱を開けた途端、いぐさの香りがぷーん。座面を編んだ縄はいぐさでできているそうで、太くて素朴な仕上がりを椅子に与えていた。
箱を開けるそばで、一緒に見ていた息子は「これぼくの?これぼくの?」「そうだよ。みんなにありがとうするために椅子に座って写真を撮ろうか」「いいよ!」届いたばかりの椅子に座って、ノリノリでポーズを決めていた。早速気に入ってくれた様子で、私たちも嬉しかった。その後、息子専用だったベビーチェアを徐々に卒業し、子ども椅子を使って机を囲んで食事をするようになった。
子ども椅子に座れる時期もわずかだけれど、一緒に食卓を囲める幸せをくれた椅子を末永く大切にしたい。
釧路総合振興局
根井三貴
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