根井さんの「もくいく育児日記」9
〜誕生を祝う風習・文化
子どもが生まれて、改めて知ることになったのが風習・文化である。
生まれてすぐのお七夜と命名の儀、生後100日のお食い初め、お宮参り、初節句、そして一歳まで無事に成長したことを祝い、この先も健やかに育つことを祈る一升餅の伝統行事。子どもが一生食べ物に困らないようにという願いを一升の餅にかけているそうだ。
人数が少なくても祝う気持ちに変わりはないだろうが、行事は大人数で祝った方がよいように思い、誕生日に先がけてお正月にお祝いをした。餅を背負わされた本人は、まるで甲羅をひっくり返された亀のように、身動きが取れず泣きわめいているのに、周りの親、祖父母、いとこらは笑って写真を撮っている光景となった。
核家族化が進み、様々な世代とふれあう風習・文化も身近ではなくなってきている。それでも、日本の風土が育んだ伝統文化に込められている自然の恵みへの感謝や、新たな命を祝福する『思い』は絶やすことなく伝えていかなければならないものだと思う。
オホーツク総合振興局東部森林室
根井三貴
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