日本木材学会・北海道支部研究会報告
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2冊の森林環境教育ガイドブック

平成17年3月、北海道森林管理局・石狩地域森林環境保全ふれあいセンターより 森林環境教育ガイドブック「もりのなかで こどもは かがやく」が発行されました。

従来の森林環境教育ガイドは、地域や対象を広くとらえた一般的なものが多かったのですが、これは乳児から幼児期の子どもの成長に必要な森のチカラと身近な地域の森とのふれあい方を具体的な事例で示しています。タイトルは森林環境教育となっていますが、森の中での活動にとどまらず「絵本は森への扉」「部屋の中の森林−木のおもちゃの教育的効果」など、日常の暮らしのなかで森林とどのように「つながり」をもつことができるかを新しい視点でとらえています。

 


平成18年 3月にはシリーズ第2弾として、小学校のための森林環境教育ガイドブック(体験編)「子どもをつれて森に行きたくなる本」も発行されました。こちらは教師向けの冊子として、小学校の授業の中で子どもと森が素敵に出会うためのノウハウが解りやすく書かれています。表紙の裏に「森林へ行こう。授業しに、行こう。ちょっと見方を変えると森林の中は教材の宝庫。この本を道しるべに、森林での授業を試してみてはいかがでしょう?」と、若い都会っ子の先生たちが勇気を持てるようなメッセージがあります。

「森林の七つの効用」として、豊かな表情、持続する集中力、自然な協調性、新しい自分、想像力の広がり、ナチュラルな身体能力、大人への癒し、と具体的な12例のプログラムも紹介していて実践的です。編集にあたっては冊子ごとに検討委員会が設けられ、宮本 英樹さん(NPO法人ねおす)が委員長としてまとめました。
2冊ともA4サイズ、60ページの充実した内容です。残念ながら、書店で販売された本ではないので、実物を手にした人は少ないでしょう。このほど「もりのなかで こどもは かがやく」が増刷されました!今なら、在庫がある限り配布していただけるようです。森林環境教育や木育に関心があるかたなら、きっと何かのヒントになると思います。
第3弾として、知識編の計画もあるようです。皆さんからの要望が多ければ実現するかもしれません。

問合せ先: 林野庁北海道森林管理局
石狩地域森林環境保全ふれあいセンター
  TEL 011−533−6741